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コモニングとは【釣りの用語】

投稿者 : 加藤展幸 on

コモニングとは

コモニング(komoning)とは、ルアーフィッシングのジャンルの一つで、極小ルアーなどを使って小型魚を狙う釣りの事。ルアーによる小物釣り。淡水・海水は問わず、安価な釣具で身近な河川やため池、小さな用水路などでも手軽に楽しめるのが最大の魅力。

言葉の由来

言葉の由来は二つあり、一つは小物(komono)を釣るという意味でのkomoning。もう一つは、コモニングの対象魚には、日本の伝統的な釣り文化の中で、大衆魚として親しまれてきた魚種が多く含まれることから、コモンフィッシュ(common fish)つまり一般的、大衆的な魚を釣るという意味でのcommoningも語源となっています。

※アルファベット表記の場合は、後述するcommoningとの混同を避けるため、「Komoning」としてください。

伝統的釣り文化再生という意味も

また、コモニング(commoning)という言葉は、社会運動において「共用資源を守り、再生する活動」を意味する用語でもあります。

かつては多くの人に親しまれた小物釣りという伝統的釣り文化やその対象魚を、釣り資源として維持・再生する事もコモニングという釣りジャンル確立の目的であることから、コモニングという釣りは、社会運動としてのcommoningの意味も含んでいます。

チャビングとコモニングの違い

チャビングとは、あくまでオイカワやカワムツなど、魚の英名にチャブ(Chub)がつく魚種を専門的に狙った釣りの事です。ですからモロコやモツゴ、ハゼ類などを狙った釣りをチャビングと呼ぶのは間違い。分かりやすく言えば、タイを釣ってバス釣りだと言ってるのと同じくらいおかしな事です。

対するコモニングは、ルアーを使った小物釣りのこと。簡単に言うと、オイカワやカワムツに限定するのではなく、オイカワ、カワムツ、モツゴ、モロコ、ハゼ類など小物全般をルアーで釣って楽しもうというものです。まさに伝統的な小物釣りのルアーフィッシング版ということです。

「チャビング」と「コモニング」という用語の使い分け方

コモニングとはルアーを使った小物釣りのことなので、オイカワやカワムツも含めて、小物をルアーで釣る場合は「コモニング」という事になります。これに対して、オイカワやカワムツなど、英名にチャブがつく魚だけをより専門的に狙う場合は「チャビング」という事になります。

厳密に言えばオイカワもカワムツも小物なので、オイカワやカワムツ狙いを「コモニング」と呼ぶことも出来ます。しかし、情報の受け手(Youtubeであれば視聴者、ブログであれば読者)の混乱を避けるためにも、出来れば使い分ける方が良いでしょう。

「ややこしくて自分には使い分けられない」「使い分けがめんどくさい」という場合は、オイカワやカワムツ狙いも含めて、ルアーで小物を狙う時はすべて「コモニング」と呼ぶことも出来ます。

海外のマイクロフィッシングとの違い

近年、海外ではマイクロフィッシングという、日本で言う小物釣り、ジャミ釣りが人気を博しています。一見するとコモニングと同じように聞こえますが、明確な違いがあります。

海外のマイクロフィッシングは、公式ルールとして15センチ未満の魚を対象としています。また、マイクロフィッシングは基本的に餌釣りで行われているケースが大半です。

対するコモニングは、魚のサイズ制限がありません。40センチや50センチの魚を釣って小物だと言う日本人はまずいませんので、サイズ制限を設けていません。

また、コモニングはあくまでルアーフィッシングのジャンルの一つであるため、釣り方がルアーフィッシング限定という点がマイクロフィッシングとの大きな違いです。

コモニングが生まれた理由

コモニングという新たな釣りジャンルが生まれた理由は主に4つあります。

チャビングの定義を守るため

一部釣りメディアがチャビングについて、「チャビングとは、オイカワやカワムツ、ウグイなど、コイ科の小型魚をルアーで狙う釣り」といった紹介をしてしまったため、これを誤解してしまった一部の一般アングラーが「コイ科の小型魚なら全部チャビング」「小型魚を狙った釣りは全部チャビング」という誤った情報を流してしまいました。

これによって、現在チャビングという用語は、誤った意味で乱用されている状況となっています。しかし先述した通り、チャビングとは英名にチャブ(chub)がつく魚を狙った釣りの事であって、それ以外の魚を釣ることはチャビングではありません。

これ以上、チャビングという用語が乱用されるのを防ぎ、チャビングの定義を守るためにもコモニングというジャンルが新たに作られました。

伝統的な釣魚と釣り文化の再生のため

現在の釣り界では、有名な釣魚や流行りの釣魚ばかりが注目されがちです。その結果、「小物釣り」という伝統的な釣り文化や、小物と呼ばれて愛された伝統的な釣魚は、ごく一部の釣り愛好家にしか注目されないものになっていました。

コモニングは、ルアーフィッシングを通して、そんな「小物釣り」という伝統的釣り文化と、その対象魚たちに再び注目を集め、伝統の再生と維持することも目的の一つとして作られました。

ルアー対象魚の多様化に対応するため

ルアーを含む釣具製品の進化によって、これまでルアーでは釣れなかった魚種、またはルアーで釣ることが難しかった魚種が続々とルアーフィッシングの対象魚となりつつあります。

淡水の小物だけ見ても、ハゼ類やモロコ類、モツゴ、オイカワなど、多くの魚種がルアーで狙って釣る事が可能になりました。

これまでの釣り界の流れでは、特定の釣魚がメジャー化される度に「アジング」「ナマジング」などと、魚名にingをつけてジャンル名化されてきましたが、急激に増加するルアー対象魚すべてにingをつけて呼称していてはキリがないだけでなく、釣り用語が不必要に細分化・複雑化してしまいます。

そのような事態を避けるためにも、小物全般をルアーで狙う釣りとして「コモニング」とというジャンルが生まれました。

ルアーによる小物釣りのジャンル名統一のため

これまでルアーを使った小物釣りは「ライトリバーゲーム」「スモールゲーム」「チャビング(誤用)」等と呼ばれてきました。結果的に呼び名として統一されていなかっただけでなく、これらの呼び名は矛盾や問題点を含んでいました。

「ライトリバーゲーム」という呼び名の問題点

例えば「ライトリバーゲーム」という呼び名に関しては、そもそも淡水の小物類は湖や沼にも生息しており、河川のみに棲んでいるわけではありません。にもかかわらず「ライトリバーゲーム」と呼ぶのは、わざわざ自分たちから釣りの対象となる場所や魚種を狭めてしまっています。

その上、「じゃぁ湖の場合はライトレイクゲームと呼ぶのか?」「池の場合はライトポンドゲームか?」という用語の不必要な複雑化を生む原因となるため、「ライトリバーゲーム」という名前は合理的ではありませんでした。

「チャビング」という呼び名の問題点

「チャビング」という呼称に関しては、何度も言うようにチャビングはあくまで英名にチャブ(Chub)がつく魚を狙った釣りなので、小物全般を狙った釣りを「チャビング」と呼称するのは完全なる誤用です。

「ゲーム」という呼び名の問題点

さらに言えば、小物釣りの対象魚は10センチ前後の非常に小さな小魚も多くなるため、小さな生命を扱って、「ゲーム」と呼ぶのは、元々非道徳的という意見もある釣りという娯楽の印象をさらに悪くし、問題となる可能性があります。よって「ライトリバーゲーム」や「スモールゲーム」などの呼称は、より合理性に欠けると言えます。

その他様々な事を考慮した上で、「ルアーを使った小物釣り」のジャンル名を統一するためにも「コモニング」が作られました。

コモニングを考案した人たち

ルアーで小物を釣る新しい釣りジャンル、「コモニング」を考案したのは、釣りを科学するルアーブランド「ライゼンバイト」(当ブランド)と、そのユーザーの皆さんです。

釣りを科学するルアーブランド「ライゼンバイト」は、カワムツ釣りがチャビングとして有名になる以前から、世界で初めてカワムツ専用ルアーを開発。チャビングが有名になってからも、世界初のオイカワ専用ルアーを開発するなど、チャビング用ルアー製品のパイオニアとしてチャビング普及の一部を担ってきました。

そのライゼンバイトが公式インスタグラムやメールマガジンを通じて、「ルアーで小物全般を狙う新たなルアーフィッシングのジャンル名」としてユーザーの皆さんから大々的に募集。

当初の想定を上回る数々の提案が寄せられ、普及性をはじめとする様々な要素と照らし合わせて選ばれた結果、「コモニング」がジャンル名として採用され、新たな釣りジャンル「コモニング」が誕生したのです。

考案にご協力いただいた皆様

  • 宮尾 馨様
  • てん様
  • モビング齋藤様

他およそ145名の皆様

※個人名義の記載は希望された方のみ

コモニングはチャビング以上に手軽に楽しめる釣り

チャビングは初心者向きで手軽かつ簡単に釣れる釣りであると、一部のメディアやYoutuberなどが宣伝していますが、実際のところ現在のチャビングは決して初心者向きでも、それほど手軽とも言えません。

現在のチャビングはほぼカワムツ釣り中心

何故なら、チャビングはカワムツやオイカワを対象にした釣りですが、オイカワが安定して釣れるルアーがごく一部に限られるため、現在のチャビングはほぼカワムツ釣りが中心であるからです。

以下、現在のチャビングが初心者向きや手軽とは言えない理由

  • 現在のチャビングはほぼカワムツ釣りが中心
  • カワムツは一部地域を除いて河川の上流域にいる魚
  • 河川の上流域は市街地から距離がある場合が多く、移動が手間
  • 河川の上流域は、初心者にとって足場が悪い場所が多い
  • 河川の上流域は、クマなど野生動物と遭遇する危険性もある
  • 軽量なルアーの扱いが必須なため、初心者にとっては難度がやや高め

以上の理由などから、現在のチャビングがカワムツ釣り中心である以上は、チャビングは初心者向きとは言い難く、手軽とも言いづらいという事になります。

コモニングはチャビング以上に手軽で身近

一方でコモニングは、チャビング以上に手軽で身近な釣りと言えます。

コモニングの対象魚はカワムツやオイカワに限らず、モロコやモツゴ、ハゼ類、鯉っ子(コイの仔魚)などの小物全般。特にオイカワやモロコ、モツゴ、鯉っ子などは市街地からごく近い河川やため池、田んぼの用水路などにも生息しているため、遠くに足を運ぶ手間がいりません。

コモニングに使用する釣り具は、ルアーも含めてチャビング用のものがそのまま使えます。特にチャビートラップシリーズを使えば、一般製品を使うよりもはるかに簡単に釣れることが分かっています。

コモニングも軽量ルアーを扱うため、技術的にはやはり初心者向きとは呼べないかもしれませんが、チャビング以上に身近な釣り場で手軽に楽しめる釣りなのです。

「ほっと一息つきたい」そんな時にコモニングで癒しを。

コロナ禍以降の物価高。そうじゃなくても世界指折りの働き者である日本人。正直、疲れてませんか?コモニングはそんな人にこそおすすめしたい。

難しい釣りのように頑張らなくていい。
管理釣り場のように他の人を気にしなくてもいい。
頑張って遠出しなくてもいい。

ちょっとした釣り具だけ持って、近所の用水路や、街中の川、ため池に出かけるだけ。どこにでもあるような水辺で出来るから、自分だけの釣り場もきっと見つかります。

そこで流れる川面や静かな水面を見つめ、風に揺れる緑に包まれ、小魚たちの姿と繊細な引きに癒される。日本人は昔から働き者だったからこそ、癒しの釣りである小物釣りが伝統的に愛されてきたのでしょう。

そんな癒しの釣りを今の日本人にも。ほっと一息つきたい時に、コモニングでもどうですか?

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