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回遊するバスを狙って釣る方法

投稿者 : 加藤展幸 on

1.回遊するバスは基本待ち伏せで釣る

回遊するバスは、回遊するルートにパターンがある事が多い。そのため、回遊するバスを釣ろうと思った場合、基本的には回遊ルート上で回遊してきたバスを狙い撃つ、待ち伏せの釣りを展開すると良い。

回遊ルート上で回遊してくるバスを待ち伏せする釣り方には、大きく分けて2つの釣り方がある。

方法①一点待ち伏せ型

図1

回遊するバスを釣る方法の一つ目は、回遊ルート上の一点に、ワームやジグのような「点の釣り」もしくは「縦の釣り」を得意とするルアーを投入し続け、回遊してくるバスを一点で待ち伏せるという方法。(図1参照)

この方法の利点は、以下の通りだ。

  • 回遊ルートを一点でもおさえておけば良いため、局所的にしか回遊ルートを知らなくても釣りを成立させられる。
  • バスの回遊ルート上にルアーを投入し続けられるため、比較的高い確率でバスにルアーを発見してもらえる。

逆に同方法の欠点については以下のような事がある。

  • 点や縦の釣りであるため、それらの動きを好まないバスは獲り難い。
  • ルアーのトレース距離も短く、アングラー自身の動きも少ない一点集中型の釣りとなるため、長時間行う場合は相応の精神力や集中力を必要とする。
  • 一点での粘り釣りである事から、回遊するバス以外が釣れる可能性は極端に低い。
  • 回遊してきたバスが少しでも通り過ぎてしまうと、バイトが期待できない。

以上の事からも分かる通り、この方法は実際に行うとかなりの集中力等を必要する事から、後述する長距離トレース型に比べると少し難しめの釣りではある。しかし、極めて局所的で動きの少ない釣りにも出来ることから、ターンオーバー時などの低活性な回遊バスにも対応できる方法である。

方法②長距離トレース型

図2

もう一つ方法は、スピナーベイトやバイブレーションのような「線の釣り」を得意とするルアーを、回遊ルートの直線上に投げ続け、回遊してくるバスと鉢合わせさせる方法だ。(図2参照)

この方法の利点は、以下の通りだ。

  • ルアーのトレース距離も長く、アングラー自身の動きも多めである事から、一点待ち伏せ型の釣りよりは、比較的精神的負荷が少ない。
  • トレースラインに距離があるため、そのトレース範囲内をバスが通っている間は、常にバイトが期待できる。
  • 狙っている回遊バス以外の魚も偶発的に釣れる可能性が比較的高い。

同方法の欠点には、以下のような事がある。

  • 回遊しているバスが、横方向の動きに対して反応の鈍い魚である場合は、バイトが期待しにくい。
  • 方法①とは異なり、一点で待ち伏せるわけではないため、バスとルアーの遭遇率が多少なりとも下がる。
  • どの方向から、どの方向へバスが移動するかなど、回遊ルートを比較的広い範囲で把握しておく必要がある。
  • 直線的な回遊ルートでないと成立し難い。

この方法の場合は、使用するルアーもただ巻きで釣れるものでいい事もあって、初級から中級のアングラーでも実行しやすい。

しかし、移動の多いルアーを使うため低活性時にはあまり向かず、比較的高活性な時にしか効果が期待できない方法でもある。

2.回遊するバスを狙って釣れる技術は大切

回遊するバスを狙って釣る方法を紹介したが、そもそも回遊性の高いバスを狙って釣る必要があるのか。もちろん、その答えはイエスだ。なぜなら、遊びの釣りであろうと、トーナメントの釣りであろうと、狙って釣れる魚が多いに越したことはないからだ。

回遊性の高いバスは、移動を続けている魚。言い換えれば動けるだけの活性や体力を残しているバスとも言え、居着きのバスと比べた場合、比較的高活性な傾向もある。

つまり他のバスたちが沈黙してしまっているような状況でも、回遊性の高いバスならば口を使ってくれる可能性があるとい事。これを狙って獲れるのであれば、タフコンディション時などを含めて、釣りを有利に展開できるかもしれないということだ。

実際、1996年11月10日に行われたジャパンスーパーバスクラシック河口湖戦では、百戦錬磨のトッププロ達ですら一匹釣るのも困難という状況下で、今江克隆プロが回遊性のバスに的を絞った釣りによって優勝している。この事実だけでも、「回遊性のバスを釣れるか否か」がいかに釣り人にとって重要か、お分かり頂けるはずだ。

3.回遊するバスを釣るには多少の忍耐は必須

ただ、今回紹介した方法の内、どちらを実行するにしても、回遊するバスを狙って釣ろうと思えば多少の忍耐は必要になってくるという事は変わりない。相手が見えているバスでもない限り、キャストとアクションを続けて待ち伏せるしかないからだ。

しかしながら、回遊性の高いバスを釣ることがそれほど難しいかと言うと、実はそうでもない。回遊ルートが明確に分かっているのなら、気軽にキャストを続けていれば釣れるには釣れるからだ。(もちろん、今江プロのように超タフコンディション下の大舞台で、一か所に狙いを定めて回遊バスを釣ろうなんて思えば話は別だが・・・。)

回遊性の高いバスは、大規模な湖だけでなく野池や都市型河川などでもよく見られる。野池のような小規模な釣り場であれば、回遊するバスのルートを把握する事もそう難しくないため、ぜひ本記事を参考に挑戦してみて欲しい。きっと楽しい釣りが展開できるはずだ。

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