1.値段が高いのは日本市場が小さいから
「値段が高いルアーだから安いルアーより釣れる」という事は基本的にありません。なぜならその値段設定は、多くが性能ではなく日本市場の規模で決まっているところが大きいからです。
例えば日本ではハードルアーは平均1700円前後ですが、本場アメリカの平均価格は日本の2分の1か、3分の1くらいの値段しかしません。これはアメリカのルアーが釣れないから安いのではなく、アメリカの市場が日本の何倍も大きいため、日本の何倍も売れるから価格を安くできるのです。
つまり日本でのルアーの価格は「よく釣れるから値段が高い」のではなく、日本の市場規模が小さいからその価格になっているというだけなんです。
その証拠に、90年代の釣りブーム時には1200円程度だったハードルアーは、ブームの終了や市場縮小を受けて値段が高騰。そして今の1700円前後の価格になっています。よく釣れるから高いのではないのです。
2.安いルアーは費用を抑えてるから安い
ではなぜ同じ日本市場内なのに価格が一定じゃなく、安いルアーがあるのか。それは、安いルアーは広告費などの費用を抑えているからです。
よくワゴンの中に入ってる無名ブランドの激安ルアーやお店オリジナルの商品。それらルアーの広告なんて見た事ないですよね。つまり大々的に宣伝されていない分、広告費がかかっていないから価格を安くできるわけです。
さらにはそういったルアーは塗装などもシンプルに出来ています。その分、製造費も安く済みます。
釣れないから安いわけではないのです。余計な費用を抑えているから安いのです。
3.ハンドメイドルアーも大部分は手間賃
一項目で話したのは大量生産品の話ですが、高い値段が普通であるハンドメイドルアーの価格設定の理由も性能ではなく大部分は製造費などです。
ハンドメイドルアーの場合、大半は木で出来ているため、加工や塗装にとてつもなく時間がかかります。しかも高価なハンドメイドルアーは塗装一つとっても大量生産品では出来ないものが多い。つまり高い価格は言わば手間賃とも言えます。
そして一つ一つ手作りである以上、膨大な時間をかけても少量しか作れません。それで生計を立てるなら、値段を高くするしかないという事です。
(これは一部大量生産品にも言えます。手間が増え、作れる量が減ると値段は基本高くなります。性能とは別の理由で高い値段がついているわけです。)
もちろんハンドメイドルアーが低性能というわけではなく、高価格な理由は基本的に性能とは別にあるという事です。
4.安いルアーでバス年間約1000本
安いルアーでも十分釣れる証拠に、僕はルアーデザイナーになる前のアマチュア時代にはバスを年間およそ1000本ほど釣っていましたが、これらのバスは安いルアーで釣ったものがほとんどです。
「高いルアーで釣れなかったのに激安ルアーに変えたら爆釣した」はルアーフィッシングあるあるです。ルアーの良し悪しは値段の高さでは決まりません。