目次
1.ナマズは物陰や水底、流れ込みなどにいる
ナマズが釣れる場所は、主に湖沼や河川にある水草や水生植物・岩場といった障害物の物陰周辺や、護岸の壁際、川の流れ込み、井堰の水が流れ落ちている下流側周辺、木陰、深場の水底などがある。
ただし、どの湖沼・河川でもナマズがいるわけではなく、まずはナマズがいる湖沼・河川を見つける事が大前提となる。
2.ナマズがいる湖沼・河川を見つけるには夜間探索が一番
ナマズがいる湖沼・河川を見つけるための一番のコツは、夜に目的の湖沼・河川を訪れて、前述したナマズがいるであろうポイントをライトで照らしながら探索してみる事だ。
ナマズは夜行性が強く、日が暮れると隠れていた物陰から出てきて活発に行動し始める。ナマズが活発に動き回っている夜間を狙って河川を探索すれば、その湖沼・河川にナマズが生息していれば、目で見てナマズの姿が確認できる確率が高い。
数あるポイントの中でも、特に流れ込み付近や、水草・水生植物が密集している周り、河川の井堰から水が流れ落ちている下流周辺などは、夜間にナマズが見られる事が多い。それらのポイントを中心に探索してみると良いだろう。
夜間にナマズがいる場所を確認できたからといって、その場所に日中もナマズがいるとは限らないが、夜釣りがメインならこの方法だけでも十分だろう。ただし夜間の水辺探索は、落水すれば命の危険もある。事故につながらないよう足元などに十分に気をつけながら行うようにしよう。また他に釣り人がいる場合、ライトで水面を照らすと迷惑になるので注意しよう。
3.夜間にナマズがいた場所の近くに昼間の隠れ家もある
前述した通り、夜間にナマズがいる事を確認出来た場所であっても、日中もその場所にナマズがいるとは限らない。ナマズの行動範囲は広く、夜間に餌を求めて、昼間隠れている場所から100メートル以上も移動することだって珍しくない。
しかし逆に言えば、夜間にナマズが見られた場所から数百メートル以内には、ナマズが日中に隠れ家としている場所がある可能性は非常に高い。ナマズのデイゲーム(日中のナマズ釣り)を楽しみたい方は、夜間にナマズを確認出来た場所を中心に数百メートルの範囲以内をよく探ってみるといいだろう。
4.鯉を頼りにナマズを探すのは良い方法ではない
プロを含む一部のアングラーが「鯉がいる場所にはナマズがいる事が多いから、ナマズを探す時は鯉がいる場所を目安にすると良い」と勧めている事があるが、この方法は絶対的におすすめできない。
なぜなら鯉はナマズよりも遥かに水質汚染に強く、生息域も幅広いため、鯉がいてもナマズがいない場所などいくらでもあるからだ。ライゼンバイトによる調査では、鯉がいるポイント全体に対し、ナマズも同じポイントにいる割合は10%にも満たない事が分かっている。
ナマズがいる場所に鯉がいる事も多いので、鯉がいる場所にはナマズがいる事も多いと思ってしまいがちだが、それは鯉の生息域が非常に幅広いため、ナマズがいる場所にも鯉がいるというだけの話。ナマズがいる場所に鯉がいる事が多くても、鯉がいる場所にナマズがいる事が多いということにはならないのだ。
もちろん前述した10%という数値は、地域によって多少の差が出てくるだろうが、鯉の生息地点を頼りにナマズを探すのは賢い方法とは言えないだろう。
5.同じ水系や同じ河川内でもナマズがいる場所は限られている
ネット上には「同じ水系内の本流または支流のどこかで、ナマズがよく釣れる場所があれば、水系全体でもナマズが釣れる可能性が高い」と述べている記事もあるが、これはかなり眉唾物の情報と言っていい。
そもそも水系というものは、個々の河川で水質や周囲の自然環境が大きく異なる事が非常に多い。これは同じ河川内でも同様で、上流・下流など地点が異なれば水質も周囲環境も異なるのが普通だ。
ライゼンバイトでも数え切れないほど河川を調査してきたが、同水系内または同河川内のいくつかのポイントでナマズがよく釣れたからといって、河川全体や水系全体でナマズがよく釣れた事は一度もない。したがって前述したような事を述べている記事を見かけても鵜呑みにしない方がいいだろう。
しかし逆にいえば、いくつかのポイントをまわってみてナマズがいなくても、同水系や同河川のどこかには、ナマズが密集しているポイントがある可能性も十分にある。
いくつかのポイントを調べてナマズがいなくても早々に諦めてしまわず、幅広く探索してみよう。
6.ナマズがいる場所は頻繁に変わる
SNSを見ていると、「ナマズの鉄板ポイントに行ったけど全然釣れなかった」といった投稿をよく見る。確かに周年を通してナマズが居続ける場所というのもあるにはあるが、鉄板ポイントだと思っていたのに実はナマズがいなくなっていたというケースも多いと思われる。
というのも、ナマズがいる場所は周年を通して頻繁に変わるからだ。繁殖期や寒冷期といった時期ごとの移動はもちろん、わずかな水位の変化だけでも大きく移動してしまう事も少なくない。
特定のポイントがある日突然釣れなくなったら、ナマズが移動してしまった可能性も十分にある。そんな時は改めて釣り場を開拓してみたり、日頃から幅広く河川を探索して、いくつかのポイントが駄目になった時に保険となるポイントも見つけておくといいだろう。
7.一番のおすすめは、二つ以上の好ポイントが重なる複合ポイント
最後にナマズが釣れる場所を探す上で、第一級ポイントとなる場所について教えておこう。それは二つ以上の好ポイントが重なる複合ポイントだ。
例えば流れ込みの真横に水生植物が密集しているポイント。井堰の水が流れ落ちている場所に木陰があり、なおかつその木陰の中にナマズが隠れられる場所があるポイントなど、こういった二つ以上の好ポイントが重なる複合的なポイントは、ナマズがいる可能性も大幅に高くなる。
全体的に見ればナマズの生息数が少ないフィールドでも、こういった第一級の複合ポイントだけにはナマズがしっかりといるという事も少なくない。
こういった複合ポイントならGoogleマップの衛星写真上からでも確認できることもあるので、ナマズが釣れる場所を探す時は、事前に調べておくと良いだろう。